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野良猫問題は人災?/記者が現場をルポ

http://mytown.asahi.com/shizuoka/news01.asp?kiji=12747  野良猫問題は人災?/記者が現場をルポ


静岡市清水区の市道で第二ふたば保育園の園児らの列に車が突っ込み、37人が重軽傷を負った事故から2週間余りが過ぎた。業務上過失致傷の疑いで清水署に逮捕された男性(59)は、調べに対し「飛び出してきた猫をよけようとして左にハンドルを切った」と供述した。現場付近では野良猫が多く道路への飛び出しなどもあり、不安を訴える住民が以前からいた。実態を見ようと現場を歩いた。(中野渉)


餌付け後絶たず

 野良猫の住み家の一つは、事故現場と道路を挟んで反対側で、現場から約10メートル離れた草むらにあった。市の草薙スポーツ広場の駐車場の脇で、背後には草薙神社があって木が生い茂っていた。横積みの古い木材にシートが覆いかぶせられていて、その内側の下の部分に少なくとも2匹の猫が暮らしていた。11日正午ごろには、うち1匹の猫が皿に盛られたキャットフードらしきものをむさぼっていた。

 「また餌が置いてある。いい加減にしてくれ」

 地元の草薙団地自治会の会長佐藤喜一さん(78)は怒った口調でそう言うと、記者の目の前で皿を手に取り餌を草むらに投げ捨てた。猫は、散乱した餌を必死に探して食べていた。

 茶色のその猫は、腹の部分がぽっこりと膨らんでいた。佐藤さんは「多分妊娠している」と顔をしかめた。

 近所の住民らによると、何者かが人気のないころを見計らって毎日のように猫に餌をあげているという。記者はその人物に会おうと前日10日の深夜、現場にいた。結局会えなかったので、翌11日の午前中に誰かが餌を置いたことになる。

 現場近くの女性(70)は、今回の事故があった現場付近を猫が横切るところや、路上に車にひかれた猫の死体があるのを何度も見た。事故の1カ月前にも、黒い猫がひかれて死んでいたという。

 住民の中には猫好きの人もいて「なんとかうまく共生できないものか」という声もあるが、猫による被害について訴える人が多い。草むらには猫の餌の空き缶や容器が散らかる。夜になると周辺に鳴き声が響く。家の庭に入り込んでフンをしたり、雨の日には車庫の中の物陰に潜んだりするという。

 佐藤さんらによると、野良猫は10年以上前から住み着いた。昨年は多くて、生まれた直後の子猫など約20匹いたという。今年はなぜか少なくなり、4匹ぐらいではないか、という。

 一戸建て住宅が多い草薙団地自治会は市に何度も猫の被害について相談したが、有効な対処法がないのが実情だ。

 住民らによると昨年までは、団地の住民ではない夫婦が深夜に車で来て餌をあげていた。住民は、餌をあげる人を見たら「迷惑だからやめてほしい」と言うようにしているが、「可哀想だから」と答える人や、中には「何が悪いんだ」などと言って耳を貸さない人もいたりするという。

 草薙神社も猫の被害を受けてきた。境内をうろつくだけでなく、祭りの時には祭壇に置かれたタイやスルメを持っていったという。拝殿の扉には、猫がつめでひっかいた跡が残っていた。

 事故のあった10月27日、夜8時ごろ宮司の森明彦さん(50)が外出から戻ると、神社が野良猫を処分してほしいという趣旨のメッセージが留守電話に残っていた。

 「餌をあげるぐらいならば自分の家で飼ってほしい。中途半端な優しさですよ。モラルを持ってもらいたい」。森さんは語気を強めた。

03年度は2473匹処分
生後間もない野良猫が75%

 犬は狂犬病予防法などで登録することが義務づけられて放し飼いが認められないのに対して、猫は登録する必要がなく野良猫の実数の把握は難しい。

 静岡市の機関である市動物指導センターは動物愛護法の観点から、野良猫を捕まえることはしないが、公園などにたむろしている野良猫を市民が持ち込み、飼い猫ではないことを確認すれば、処分する。自宅でたくさん生まれた猫を市民が持ち込むこともある。03年度はこうして受け付けた「不用猫」2473匹を安楽死処分にしたが、その約75%が生まれて間もない野良猫だった。

 同センターは、犬や猫の飼い主に対して避妊の去勢手術をするよう勧めている。去勢手術は3万円前後で、市が3分の1の助成金を出している

野良猫問題は、ある意味「人災」なのかも知れませんね。

by shintankun11 | 2005-11-16 18:50 | 社会派猫パンチ

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